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ネタバレあり‼️
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映画:正体
ポスター
正体 | 映画ナタリー より
ストーリー
日本中を震撼させた凶悪な殺人事件の容疑者として逮捕され、死刑判決を受けた鏑木(横浜流星)が脱走した。
潜伏し逃走を続ける鏑木と日本各地で出会った沙耶香(吉岡里帆)、和也(森本慎太郎)、舞(山田杏奈)そして彼を追う刑事・又貫(山田孝之)。
又貫は沙耶香らを取り調べるが、それぞれ出会った鏑木はまったく別人のような姿だった。
間一髪の逃走を繰り返す343日間。彼の正体とは?
そして顔を変えながら日本を縦断する鏑木の【真の目的】とは。
その真相が明らかになったとき、信じる想いに心震える、感動のサスペンス。
映画『正体』公式サイト より
5回の涙と素人っぽさ
心に一番残ったのは
吉岡里帆が5回も涙を流したこと。
最初の1回目がわざとらしく、素人のように感じたことです。
他の4回は心に響く演技でした。
順に振り返ってみます。
1回目、警察の聴取に応じているシーン
冒頭のシーン。
警察の取調室だろうか、灰色の事務机に女性が座っている。
すりガラスの窓が背景にあり、明るい。
女性は吉岡里帆(以降、吉岡)が演じる沙耶香である。
警察の聴取を受けている。
逃亡中の鏑木について訊かれているようだ。それ以上の事情はわからない。
吉岡里帆は「何も知らない」「だまされていた」と涙を流す。
バックから照らされた涙が美しい。
だが、泣くほどなのか表情からは納得できない。
察しが悪い僕は事情が飲み込めず、しかも吉岡は無表情です。
ここの涙は、心に響かない。
演技としては素人っぽく並以下と感じた。
2回目、マンションから鏑木を逃す
警察に踏み込まれ、鏑木へ逮捕の危機が迫るシーンです。
吉岡は、銃を持つ征吾を押し倒す。横浜流星が演じる鏑木を逃がす。
吉岡が演じる沙耶香は、命懸けである。
鏑木に対して愛情ではないかと思う。
必死の涙だ。
3回目、鏑木の立てこもり施設の前
警察に取り囲まれた鏑木は、同僚を人質にとり、立てこもる。
ネット配信を始める。
被害者の姉に事実を思い出すように懇願する。
彼女から事実が明かされる。
これを鏑木が立てこもっている施設の前で見る。
無罪の証拠が明かされる。
感動の涙です。
4回目、刑務所で面談
刑務所で鏑木と面談します。
再審請求について伝える。
ここでの静かな涙がとても良いです。
見ている側も引き込まれて涙がこぼれそうになる。
無罪になる予感を感じさせる。
予感の涙が暖かい。
5回目、裁判に勝つ!
ついに無罪判決が言い渡される。
歓喜の涙。
僕と吉岡里帆
実は、吉岡里帆の顔と名前が一致していなかった。
観終わった後で調べて、沙耶香の役は、吉岡里帆だとわかった。
すぐに思い出したのはJーWAVEでチャランポランタンのモモちゃん番組の吉岡里帆ゲスト回を聴いたこと。
飾り気のない話し方だった。モモちゃんともタメ語で話していた。
聴いていて、嘘がなく、すなおな人で上下関係にこだわらない人だと感じた。
映画では、全体を通して吉岡里帆が自然体で美しく感じた。
顔が小さくて、目が大きく切れ長が魅力的だ。
涙の女王
注目の涙シーンだが5回中4回については、とても良かった。
気持ちの昂りとともに自然に流れたものだと感じられた。
それぞれ、違う感情によって流れている涙だが、そのシーンの沙耶香に成り切っていたのだ。
人は、すべての表情筋を自由に操れるわけではない。
表情を自然に見せるには、完全に気持ちレベルで入り込むしかない。
吉岡里帆は、それができる人。
特に涙を流すシーンでは、世界トップレベルだ。
涙の女王と呼びたい。
なぜダメ演技なのか
涙の女王がダメ演技している。
なっとくできない。
1回目の心に響かない演技について改めて考えてみる。
映画のストーリー上の本当の時間で言うと2回目の涙の後である。
そこを考慮すると、こんな考えが浮かんできた。
『鏑木を逃すため、何も知らないことを警察に納得させるため沙耶香、つまり吉岡は「わざと涙を流している」』
作中、沙耶香はメディアの編集者で演技する仕事ではない。演じることに関して素人である。
吉岡は役になり切って演技している。
つまり、素人が演技で涙を流している演技をしている!
素人になりきっているのだ。
すごく上手い。
それがわかって感動し、震えた。
ぜひ、この映画「正体」を見て欲しい。
そして、吉岡里帆の演技に感動して震えて欲しい。
【吉岡里帆さんを鑑賞したい方向け】
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価格:2200円 |
【原作を読みたい方向け】
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価格:990円 |
【ドラマ版をみたい方向け】